NIPTの費用はいくら?

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NIPTを検討する際に、「費用はいくらかかるの?」「安い施設を選んでも大丈夫?」「陽性だった場合は追加料金が必要?」と不安を感じる方は少なくありません。

こども家庭庁の資料として公表されているNIPT受検者調査では、実際に支払った検査料金は11万円~20万円が最も多く(47%)、次いで11万円未満が35%、20万円以上が16%でした。

ただし、NIPTの費用を比較するときは、表示されている検査料金だけで判断するのではなく、遺伝カウンセリングや結果説明、再検査、陽性時の確定検査などが含まれているかを確認することが大切です。

この記事では、NIPTの費用相場に加えて、検査前から結果を受け取った後までにかかる可能性がある「総額」と、料金を比較する際に確認したいポイントを解説します。

NIPTの費用相場は
11万~20万円が最多

NIPTは公的医療保険が適用されない自費診療であり、検査を受ける医療機関や検査プランによって費用が異なります。

2023年に実施されたNIPT受検者1,227人への調査では、実際に支払った検査料金について、以下の結果が公表されています。

NIPTの検査料金 受検者の割合
11万円未満 35%
11万円以上20万円未満 47%
20万円以上 16%

調査では11万円以上20万円未満で受検した人が最も多いものの、11万円未満で受けた人も3割以上おり、施設によって料金に大きな幅があることがわかります。

なお、この結果は2023年に行われた受検者調査であり、現在のすべての医療機関の料金を調査したものではありません。実際の費用は、受検を検討している施設の公式サイトや問い合わせ窓口で確認してください。

※参照元:【PDF】こども家庭庁「NIPT受検者調査 出生前検査に対する支援体制構築のための研究(R4年度)」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/f08c5a8a-294d-4634-88a7-268e7bdf84f3/a0c70f83/20230531_councils_shingikai_kagaku_gijutsu_nipt_DueKNj3x_11.pdf

NIPTは保険適用されず
原則として全額自己負担

NIPTを含む出生前検査は、原則として公的医療保険が適用されない自費診療です。そのため、検査料金は医療機関がそれぞれ設定しており、同じNIPTでも施設によって金額が異なります。

また、公式サイトに大きく表示されている検査料金とは別に、初診料や遺伝カウンセリング料などが必要になる場合があります。

予約する際は、単に「NIPTはいくらですか」と聞くだけでなく、検査から結果説明までに支払う総額はいくらになるのかを確認しておきましょう。

※参照元:こども家庭庁「妊娠中の検査に関する情報サイト 出生前検査の種類」
https://prenatal.cfa.go.jp/prenatal-testing/type-of-inspection.html

表示されている検査料金だけでは
実際の総額がわからない

NIPTの費用を比較するときに注意したいのが、施設によって検査料金に含まれている内容が異なることです。

表示価格だけを見ると安く感じられても、診察料やカウンセリング料などを加えると、最終的な支払額が高くなることがあります。一方、検査料金が高く見える施設でも、検査前後の相談や陽性時のサポートまで含まれている場合があります。

確認する費用 施設によって異なる点
初診料・診察料 検査料金に含まれる場合と、別途必要な場合があります。
遺伝カウンセリング料 検査前・結果説明時の両方を含む場合や、受診ごとに料金が発生する場合があります。
採血・検査分析料 一般的にNIPTの基本料金に含まれますが、検査項目によって金額が変わることがあります。
結果説明料 対面での説明を含む場合と、Webやメールによる通知のみの場合があります。
再検査費用 無料、条件付き無料、有料など、判定保留時の対応が施設によって異なります。
陽性時の確定検査費用 羊水検査などの費用を施設が負担する場合と、自己負担になる場合があります。
紹介先の診察料 別の医療機関で確定検査や相談を受ける場合、改めて診察料などが必要になる可能性があります。

料金を比較する際は、「最初に支払う金額」だけでなく、「結果を受け取った後までに何が含まれているか」を見ることが重要です。

NIPTの費用に差が出る
主な理由

NIPTの料金が施設によって異なる理由として、主に次のような違いが挙げられます。

検査前後の相談や説明が含まれているか

NIPTは採血だけで受けられる検査ですが、検査を受ける前には、検査でわかること・わからないことや、陽性になった場合の対応について理解しておく必要があります。

遺伝カウンセリングを含む施設では、専門的な知識を持つ医師や認定遺伝カウンセラーなどに相談できるため、その体制も費用に反映される場合があります。

調べる検査項目が異なる

認証施設のNIPTでは、主に13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの3つの染色体疾患を対象としていますが、施設によっては性染色体、全染色体、微小欠失などを含む複数のプランが用意されており、検査項目が増えるほど料金が高くなる傾向があります。

ただし、調べられる項目が多いほど、自分に適した検査であるとは限りません。追加される検査項目の意味や限界について説明を受けたうえで、選択することが大切です。

陽性・判定保留時の対応が異なる

NIPTは、染色体疾患の可能性を調べるための検査であり、陽性という結果だけで診断が確定するわけではありません。

陽性の場合には、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を検討することになります。確定検査の案内や費用負担、検査を受けられる医療機関との連携体制は施設によって異なります。

※参照元:こども家庭庁「妊娠中の検査に関する情報サイト」
https://prenatal.cfa.go.jp/prenatal-testing/type-of-inspection.html

認証施設と非認証施設で
費用に違いはある?

NIPTの施設を調べていると、「認証施設」と「非認証施設」という言葉を目にすることがあります。

認証施設とは、出生前検査認証制度等運営委員会が定める一定の基準を満たした施設です。検査前後の遺伝カウンセリングや、陽性時の確定検査、妊婦さんへの継続的な支援を行うための体制が整えられています。

認証施設は支援体制が充実しているため費用が高く、非認証施設は安いというイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、公的調査を見ると、認証施設だから必ず高い、非認証施設だから必ず安いとは限りません

2023年のNIPT受検者調査では、検査料金が14万円未満だった割合は、認証施設で62.6%、非認証施設で47.8%でした。また、非認証施設で受検した人のうち、20万円以上を支払った人は28.4%でした。

調査項目 認証施設 非認証施設
検査料金が14万円未満 62.6% 47.8%
検査料金が20万円以上 28.4%

施設の種類だけで費用を判断するのではなく、実際の料金と、そこに含まれる説明・相談・検査後の支援を個別に確認する必要があります。

※参照元:【PDF】こども家庭庁「NIPT受検者調査 出生前検査に対する支援体制構築のための研究(R4年度)」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/f08c5a8a-294d-4634-88a7-268e7bdf84f3/a0c70f83/20230531_councils_shingikai_kagaku_gijutsu_nipt_DueKNj3x_11.pdf

「安いNIPT」を選ぶ前に
確認したいサポート体制

家計への負担を考え、できるだけ費用を抑えたいと思うのは自然なことです。料金が安いという理由だけで、その施設に問題があるとは限りません。

一方で、費用だけを優先すると、検査の内容を十分に理解できなかったり、予想していなかった結果を受け取ったときに相談先が見つからなかったりする可能性があります。

こども家庭庁の資料として公表されている調査では、検査前に個別の遺伝カウンセリングを受けた割合は、認証施設で73%、非認証施設で20%でした。

また、検査前の医療者による説明が「なかった」または「15分未満」だった割合は、認証施設で34.2%、非認証施設で62.3%でした。

結果を伝えられる際に「医療者からの説明がなかった」と回答した割合も、認証施設では10%だったのに対し、非認証施設では84%となっています。

説明・サポートの状況 認証施設 非認証施設
検査前に個別の遺伝カウンセリングを受けた 73% 20%
検査前の説明がない・15分未満 34.2% 62.3%
結果開示時に医療者の説明がなかった 10% 84%

もちろん、すべての認証施設・非認証施設に同じ傾向が当てはまるわけではありません。しかし、料金表だけでは見えにくい「誰が説明してくれるのか」「結果が出た後も相談できるのか」は、施設を選ぶうえで重要な判断材料になります。

安いか高いかではなく、支払う費用のなかに、自分たちが必要とする説明や支援が含まれているかを確認しましょう。

※参照元:【PDF】こども家庭庁「NIPT受検者調査 出生前検査に対する支援体制構築のための研究(R4年度)」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/f08c5a8a-294d-4634-88a7-268e7bdf84f3/a0c70f83/20230531_councils_shingikai_kagaku_gijutsu_nipt_DueKNj3x_11.pdf

陽性・判定保留の場合は
追加費用がかかることも

NIPTの結果には、主に「陰性」「陽性」「判定保留」があります。

陰性だった場合は、基本的にはNIPTの検査料金と診察・相談にかかった費用が主な負担となります。

一方、陽性や判定保留となった場合には、結果についての遺伝カウンセリングや、羊水検査などの確定検査を受けるための費用が追加で必要になる可能性があります。

検査結果 追加で検討される対応
陰性 結果説明を受け、必要に応じて通常の妊婦健診を継続します。
陽性 遺伝カウンセリングを受け、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を検討します。
判定保留 再採血や別の検査、専門家への相談が必要になることがあります。

陽性時の羊水検査費用をNIPTの料金に含めている施設もありますが、すべての施設で無料になるわけではありません。

「羊水検査費用を負担」と案内されている場合も、対象となる医療機関や検査内容、上限額などの条件が設けられていることがあります。

検査項目が多く高額なプランほど
安心とは限らない

NIPTのプランを比較すると、基本的な3つのトリソミーだけを調べるものから、性染色体、全染色体、微小欠失などを加えたものまで、さまざまな種類があります。

検査項目が多いプランを見ると、「高いプランの方が、赤ちゃんのことを詳しく調べられて安心なのでは」と思うかもしれません。

しかし、検査項目が増えるほど、結果の意味をどのように受け止めるべきかが複雑になることがあります。また、NIPTですべての先天性疾患や赤ちゃんの健康状態がわかるわけではありません。

認証施設で実施されるNIPTは、精度の高い結果が得られるとされる13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーを対象としています。

料金や検査項目の数だけで決めず、追加項目について次の説明を受けたうえで検討しましょう。

  • 何を調べる検査なのか
  • 検査の精度や限界はどの程度か
  • 陽性になった場合にどのような確認が必要か
  • 結果が妊娠中や出産後の医療にどうつながるのか
  • 自分たちは何を知るために検査を受けるのか
※参照元:こども家庭庁「NIPTを実施する認証施設」
https://prenatal.cfa.go.jp/certification-facility/

NIPTの費用は
医療費控除の対象になる?

国税庁は、母体血を用いた出生前遺伝学的検査の費用について、医療費控除の対象にはならないと示しています。

NIPTは胎児の染色体数の変化を調べる検査ですが、検査の結果、染色体疾患の可能性が判明しても、妊婦さんや胎児の治療に直接つながる検査とは位置づけられていないためです。

一般的な妊婦健診や出産に伴う費用には、医療費控除の対象となるものもありますが、NIPTの検査費用そのものは対象外です。確定申告を行う際は、ほかの検査や通院費と混同しないよう注意しましょう。

※参照元:国税庁「母体血を用いた出生前遺伝学的検査の費用」
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/80.htm

NIPTを予約する前に確認したい
費用とサポートのチェックリスト

公式サイトに掲載されている金額だけでは、検査後まで含めた総額やサポート内容がわからないことがあります。

予約前には、以下の項目を医療機関に確認しておきましょう。

確認項目 確認する内容
1. 料金表記 表示価格が税込みか、検査に必要な総額かを確認します。
2. 初診料・診察料 NIPTの料金とは別に必要かを確認します。
3. 検査前の相談 遺伝カウンセリングを受けられるか、別料金かを確認します。
4. 検査項目 何を調べる検査なのか、追加項目の意味を確認します。
5. 結果の伝え方 医師から説明を受けられるか、Web通知のみかを確認します。
6. 判定保留時の費用 再採血や再検査が無料か、有料かを確認します。
7. 陽性時の相談 遺伝カウンセリングや専門医への相談を受けられるか確認します。
8. 確定検査の費用 羊水検査などの費用が含まれるか、条件があるかを確認します。
9. 医療機関との連携 確定検査やその後の診療を受けられる施設を紹介してもらえるか確認します。
10. キャンセル・返金条件 キャンセル料が発生する時期や、採血できなかった場合の対応を確認します。

費用で迷ったときは
夫婦で話し合うことも大切

NIPTに10万円以上の費用がかかると知り、受けるべきか迷うのは決して不自然なことではありません。

「赤ちゃんのためなのだから、費用を気にしてはいけない」と考えて、自分を責める必要もありません。検査を受けるかどうかや、どこまで費用をかけるかは、それぞれの家庭の状況や価値観によって異なります。

大切なのは、最も高い検査や最も多くの項目を調べる検査を選ぶことではなく、ご夫婦が検査の目的や結果の受け止め方について話し合い、納得して選択することです。

まだ検査を受けると決めていない段階でも、認証施設などで遺伝カウンセリングを受けることができます。費用だけで結論を急がず、わからないことや不安なことを専門家に相談したうえで考える方法もあります。

NIPTの費用に関する
よくある質問

NIPTは10万円以下でも受けられますか?

施設によっては10万円以下のプランが用意されています。2023年の受検者調査でも、11万円未満で受検した人は35%でした。ただし、初診料やカウンセリング料、結果説明料などが別途必要になる場合があるため、総額を確認してください。

認証施設のNIPTは高いですか?

認証施設だから必ず高額になるとは限りません。公的調査では、14万円未満だった割合は認証施設の方が非認証施設より高いという結果も出ています。料金だけでなく、検査前後の相談や陽性時の支援体制も含めて比較しましょう。

NIPTの費用に保険は使えますか?

NIPTを含む出生前検査は、原則として自費診療です。公的医療保険は適用されず、検査料金や診察料などを自己負担します。

NIPTは医療費控除の対象ですか?

国税庁の個別回答では、NIPTの検査費用は医療費控除の対象にならないと示されています。

陽性だった場合、羊水検査は無料ですか?

施設によって異なります。NIPTの料金に羊水検査費用が含まれている施設もありますが、自己負担となる施設や、費用補助に条件を設けている施設もあります。

判定保留になった場合、再検査費用はかかりますか?

無料で再採血できる施設もあれば、追加料金が必要な施設もあります。再検査の回数や返金条件を含めて、予約前に確認しておきましょう。

高額な検査プランほど安心できますか?

料金が高く、検査項目が多いからといって、必ずしも自分に適した検査とは限りません。追加項目で何がわかり、どのような限界があるのかについて説明を受けることが大切です。

NIPTの費用は「金額」だけでなく
含まれる支援まで確認しよう

2023年の受検者調査では、NIPTの費用は11万円以上20万円未満が最も多いという結果でした。ただし、施設によって料金や、料金に含まれるサービスは異なります。

検査料金を比較するときは、初診料や遺伝カウンセリング料に加えて、結果の説明、再検査、陽性時の確定検査なども含めた総額を確認しましょう。

費用を抑えること自体が悪いわけではありません。また、高額なプランを選べば必ず安心できるわけでもありません。

自分たちは何を知りたいのか、結果をどのように受け止めたいのか、困ったときに誰に相談したいのかまで考えたうえで、納得できる検査と施設を選ぶことが大切です。

監修
FMF胎児クリニック東京べイ幕張 院長 林 伸彦先生
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FMF胎児クリニック東京べイ幕張
院長 林 伸彦先生
           

生まれる前の赤ちゃんを診る「胎児医療」は、日本ではまだ専門家が少ない分野です。
林先生は海外で胎児医療を学び、FMF胎児クリニック東京ベイ幕張を開院。超音波検査や遺伝カウンセリングを通じて、日々胎児の健康を支えています。

           
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