妊娠高血圧症候群が胎児に与える影響

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妊婦健診などで高血圧の診断を受け、不安な気持ちになっている方もいるでしょう。妊娠中に血圧が高くなるのは珍しいことではなく、早期発見と適切な管理が重要です。

ここでは、高血圧が赤ちゃんに与える影響や注意点などを解説します。

高血圧が赤ちゃんに与える影響のメカニズム

お腹の中にいる赤ちゃんは、胎盤を通してお母さんの血液から酸素や栄養を受け取り、成長します。妊娠高血圧症候群だと赤ちゃんに十分な酸素や栄養を届けにくくなるのは、血管の収縮によって胎盤への血流が悪くなるためです。

妊娠高血圧症候群が重症化した場合のリスクとして、胎児発育不全や胎児機能不全、胎盤早期剥離、低出生体重などが考えられます。また、お母さん自身にも肝臓や腎臓の機能障害、脳出血などを引き起こすことがあり、母子ともに危険な状態になる可能性のある病気です。

かつては「妊娠中毒症」と呼ばれ、妊産婦が亡くなる主な原因のひとつでした。現在は妊娠高血圧症候群で亡くなる方は少なくなりましたが、症状が重くなるほど赤ちゃんへの影響が大きくなる点は変わらないため、引き続き注意が必要です。

気をつけるべき「胎児発育不全」と「常位胎盤早期剥離」

妊娠高血圧症候群による赤ちゃんへの影響の中でも、特に注意が必要なのが「胎児発育不全」と「胎盤早期剥離」です。

胎児発育不全

胎児発育不全は、妊娠週数に対して赤ちゃんの成長が遅れている状態です。

胎児発育不全を放置すると、出産時の合併症のリスクが高まるほか、生後すぐに低血糖や低体温、呼吸障害などを起こす可能性があります。また、赤ちゃんが将来的に高血圧や糖尿病などの生活習慣病を発症しやすくなることも指摘されています。

赤ちゃんが安全に生まれてくるためには、早期発見と適切な経過観察が重要です。

常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離は、お腹の中に赤ちゃんがいるのに胎盤がはがれ、赤ちゃんに酸素や栄養が十分に届かなくなってしまう状態です。できるだけ早く処置をしなければ赤ちゃんの命が危険にさらされるだけでなく、胎盤がはがれる時の大量出血によって妊婦さんが亡くなる原因にもなります。

常位胎盤早期剥離は妊娠32週頃から増え始めますが、妊娠後期であればいつでも、また分娩の最中にも起こる可能性があります。

母子の安全を守るための「出産時期」の判断

胎児発育不全の場合、出産時期のタイミングは赤ちゃんの状態や妊娠週数、胎児発育不全の重症度などを総合的に判断して決定されます。赤ちゃんに自然分娩に耐えられる十分な体力がないと考えられる場合は、赤ちゃんの負担を最小限に抑えるために、帝王切開が選択されることも少なくありません。

一方で、常位胎盤早期剥離の場合は、はがれてしまった胎盤そのものを治療する方法がないため、母子の安全を最優先に考えて緊急帝王切開で赤ちゃんを速やかに娩出するケースがほとんどです。

特に、赤ちゃんの心拍数が著しく低下する徐脈などの危険な兆候がみられる場合は、出産までの時間が短いほど後遺症のリスクが低く、生存率も高まると言われています。

ただし、妊娠週数によっては、胎盤のはがれがごくわずかで、母子ともに状態が悪くない場合は入院管理のもと妊娠を継続することもあります。

まとめ

妊娠高血圧症候群は、妊婦さんの約20人に1人が発症すると言われている病気です。

妊婦健診などで血圧の高さを指摘され、赤ちゃんの発育が不安になったり、ご自身を責めたりする妊婦さんもいるでしょう。けれど、大切なのは1人で不安を抱え込まず、医師と相談しながら一緒に向き合っていくことです。

妊娠高血圧症候群の原因はまだ解明されていないため、自己判断で対処せず、医師の指導をもとに食事療法や体重管理などに取り組みましょう。

監修
FMF胎児クリニック東京べイ幕張 院長 林 伸彦先生
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院長 林 伸彦先生
           

生まれる前の赤ちゃんを診る「胎児医療」は、日本ではまだ専門家が少ない分野です。
林先生は海外で胎児医療を学び、FMF胎児クリニック東京ベイ幕張を開院。超音波検査や遺伝カウンセリングを通じて、日々胎児の健康を支えています。

           
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