絨毛検査

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絨毛検査とは

絨毛(じゅうもう)検査は、おなかの中にいる赤ちゃんの染色体異常や先天的な病気などを診断する検査です。

絨毛とは、胎盤の組織の一部のこと。絨毛の持つ遺伝子情報は基本的に赤ちゃんのものと同じなので、絨毛を使って赤ちゃんの染色体や遺伝子を調べることができます。

絨毛検査にかかる所要時間は、数十秒~数分程度です。検査後は20分~30分ほど安静にする必要があります。

検査でわかること

  • 染色体異常(ダウン症、18トリソミー、13トリソミーなど)
  • 特定の単一遺伝子疾患

絨毛検査のメリット・デメリット

メリット

絨毛検査のメリットは、早期に検査を受けられることです。

同じ確定検査の羊水検査が妊娠15週~17週ごろでないと検査を受けられないのに対し、絨毛検査は妊娠10~14週で検査を受けられます。絨毛検査を受ける妊婦さんの多くがNIPT(新型出生前診断)で陽性が出た方なので、確定検査を早期に受けられるのは大きなメリットと言えるでしょう。

また、羊水検査に比べて多くの細胞を採取できるのも特徴で、染色体や遺伝子に異常がないかを、より正確に調べられます。

デメリット

妊娠早期に検査を受けられる一方で、羊水検査よりも流産のリスクが高いと言われています。また、確率は高くありませんが、腹膜炎や子宮内感染症などを引き起こす可能性があるため、こういったリスクがあることを考慮したうえで検査を受けるかを慎重に検討しましょう。

そのほかのデメリットとしては、絨毛検査は細胞の採取に高度な技術を必要とするため、受けられる医療機関が限られます。また、正常な染色体と異常をもった染色体が混在する胎盤性モザイクと報告された場合、絨毛検査では正しい結果を出せない可能性があるため、羊水検査を追加で受ける必要があります。

絨毛検査の具体的な進め方

実施時期

絨毛検査は、妊娠初期である10週~14週にかけて行われます。同じ確定的検査の羊水検査より少し早い時期から検査を受けられるのが特徴です。妊娠8週~9週以前は赤ちゃんの体の基盤が作られる器官形成期なので、絨毛検査は避けるのが一般的。また、妊娠15週ごろになると胎盤が完成するため、絨毛を採取するのが難しくなります。

そのため、多くの医療機関では、絨毛検査の実施時期を妊娠10週~14週前後としています。

検査の流れ

  • 1.妊婦さんのお腹を消毒する
  • 2.お腹にエコーをあてて胎盤と赤ちゃんの位置を確認する
  • 3.胎盤と赤ちゃんの位置によって「経腹法」もしくは「経膣法」で絨毛を採取する
  • 4.結果説明

経腹法は、妊婦さんの下腹部に注射針を刺し、絨毛を採取する方法。経膣法は、専用の医療器具を膣に挿入して絨毛を採取する方法です。どちらの方法で採取するかは、胎盤と赤ちゃんの位置によって判断します。いずれの方法でも、検査結果が出るまでに2~3週間程度かかります。

結果の伝えられ方

絨毛検査の結果は、陽性もしくは陰性で伝えられます。

絨毛検査は染色体異常を調べる検査なので、染色体を原因としない先天性心疾患や口唇口蓋裂などの病気はわかりません。そのため、絨毛検査の結果が陰性だったとしても、別の疾患を持った赤ちゃんが生まれてくる可能性があります。

赤ちゃんが100%正常であることを保証する検査ではないことは留意しておきましょう。

料金の目安

絨毛検査の料金は医療機関によって異なりますが、約10万~20万円が目安です。入院が必要と判断された場合は、入院費用なども加算されます。

絨毛検査は公的健康保険の対象外のため、費用は全額自己負担です。高額療養費制度も適用されないので、医療機関の窓口で料金を事前に確認しておくと良いでしょう。

【比較表】絨毛検査とNIPT、何が違うの?

▼スクロールできます▼
NIPT 絨毛検査
検査を受ける時期 妊娠11週以降
※結果次第で羊水検査を行う場合、17週頃までが推奨
妊娠10週~14週
検査でわかること 【非確定】
21トリソミー
18トリソミー
13トリソミー
【確定】
21トリソミー
18トリソミー
13トリソミー
特定の単一遺伝子疾患
結果の出方 陽性 / 陰性 陽性 / 陰性
疾患がある時に検査陽性となる確率 約99% 約100%
検査費用 10〜20万円 10〜20万円
注意点 精度99%と表現されることが多いが、
検査陽性の時の的中率はもっと低い
流産・早産などのリスクがある
胎盤性モザイクと診断された場合は羊水検査を受ける必要がある
 

もし「陽性」という結果が出たら…

確定的検査である絨毛検査で陽性と出た場合、赤ちゃんに染色体異常があることが確定したことを意味します。症状の重さや今後の予後(見通し)など赤ちゃんにどのような影響が出る可能性があるのかについては、確定した診断によって異なります。

現代の医療では、染色体異常を治す根本的な治療法はまだありません。そのため、出産後は染色体異常によって引き起こされる各合併症の治療を中心に行うことになります。

診断が確定した後の流れ

診断が確定したからといって、ご夫婦だけで今後の選択をすぐに決定しなければいけないというわけではありません。納得いく選択ができるように、担当の医師や専門医などの専門家と一緒に今後について考える時間が設けられます。

1.結果の詳しい説明

担当の医師や臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーなどの専門家から、今回確定した診断名と今後引き起こす可能性のある症状・合併症、出産後の予後に関する現時点での最新の医学的知見についての説明を受けます。

2.情報収集と相談

検査結果に関する詳しい説明を行った後に、ご夫婦には今後のことを考えるための時間が与えられます。

納得いく選択ができるように、必要に応じて診断された疾患・合併症を専門とする小児科医(新生児科医)や循環器医などから追加で話を聞くことも可能。そのほかにも、赤ちゃんを迎える選択をした場合に必要となる医療的ケアや、地域の療育支援・サポート体制についての情報を収集します。

妊娠を継続する、もしくは諦めるにしても、ご夫婦にとっては非常に重い選択をすることになります。検査結果を受けとめられない、今後の選択について不安や葛藤がある場合は、臨床心理士やカウンセラーによる心理的サポートを活用しましょう。

3.ご夫婦による選択

情報収集と相談を行った後は、ご夫婦で妊娠を継続するのかどうかについての選択をします。法律で妊娠を中断する期限が定められているため、それまでに今後の選択を決定しなければいけません。

絨毛検査は妊娠早期から受けられるので羊水検査に比べて時間に猶予はあるものの、それでもご夫婦にとっては非常に重たい選択を迫られることになります。

ご夫婦にとって最善の選択ができる環境を整えるためにも、与えられた時間のなかで十分な情報収集を行い、しっかりと話し合うことが大切です。

まとめ

絨毛検査は、妊娠初期の段階で診断を確定できるのが大きなメリットです。一方で、同じ確定的検査の羊水検査に比べて流産のリスクがわずかに高いほか、胎盤性モザイクと判定された場合は正確な検査ができない可能性があるなどのデメリットも考慮しないといけません。

絨毛検査を検討している場合は、事前に専門家による遺伝子カウンセリングを受け、検査についての正しい理解を深めるようにしましょう。また、ご夫婦で検査を受ける目的やリスクなどについて十分に話し合い、納得したうえで検査を受けることが重要です。

検査を受けるべきかどうか悩んでいる場合も、遺伝子カウンセリングを利用することで正しい情報の収集や意思決定のサポートを受けられます。

監修
FMF胎児クリニック東京べイ幕張 院長 林 伸彦先生
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院長 林 伸彦先生
           

生まれる前の赤ちゃんを診る「胎児医療」は、日本ではまだ専門家が少ない分野です。
林先生は海外で胎児医療を学び、FMF胎児クリニック東京ベイ幕張を開院。超音波検査や遺伝カウンセリングを通じて、日々胎児の健康を支えています。

           
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