つわりが重いとダウン症?胎児の異常との関係や受診・検査の考え方

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つわりが重いと、「赤ちゃんに何か異常があるのではないか」「ダウン症の可能性が高いのではないか」と心配になる方も少なくありません。

しかし、つわりの重さだけで、ダウン症などの染色体異常を判断することはできません。一方で、食事や水分が取れないほどつらい場合は、胎児の異常を心配し続ける前に、妊婦さん自身の脱水や栄養状態を確認することが大切です。

つわりが重いからといって、ダウン症とは限りません

つわりが強いと、インターネットで「つわりとダウン症の関係」を調べてしまうことがあります。体験談の中には、つわりが重かった人や、反対につわりがなかった人のさまざまな経験が書かれています。

ただし、つわりの有無や重さには大きな個人差があります。つわりの症状だけから、胎児の染色体異常や健康状態を判断することはできません。

つわりの強さだけで胎児の染色体異常は判断できない

つわりは、妊娠中に母体に現れる吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状です。ダウン症の有無を調べる検査ではないため、つわりが重いことを根拠に染色体異常の可能性を判断することはできません。

ダウン症を含む染色体異常の可能性を調べる場合は、妊婦健診や超音波検査、必要に応じた出生前検査などを組み合わせて考えます。「つわりが重いからダウン症かもしれない」という考えだけで、結論を出さないようにしましょう。

「つわりが重い=ダウン症」という情報が広がる理由

つわりの重さと胎児の特徴を結びつける情報は、体験談やインターネット記事を通じて広がっています。しかし、個人の体験は、その人の妊娠経過についての情報であり、すべての妊婦さんに当てはまる医学的な基準ではありません。

また、妊娠中は体調の変化が大きく、症状があると「原因が知りたい」と思いやすくなります。不安なときほど、体験談ではなく、医療機関や公的機関が示している情報をもとに考えることが大切です。

つわりの有無や程度には大きな個人差がある

つわりの症状には、吐き気、嘔吐、食欲不振、においへの敏感さ、食べ物の好みの変化などがあります。症状がほとんどない人もいれば、日常生活が難しくなるほど強く出る人もいます。

同じ妊娠週数でも、症状の出方や続く期間は人によって異なります。つわりが重いから赤ちゃんに異常がある、つわりが軽いから問題があるというように、単純に結びつけることはできません。

つわりが軽い・ない場合も、異常を意味するわけではない

つわりがないことで、「赤ちゃんが元気に育っていないのでは」と不安になる方もいます。しかし、つわりの症状が軽いことや、ほとんど感じないことだけで、胎児の状態を判断することはできません。

胎児の発育や妊娠経過は、妊婦健診や超音波検査などで確認します。つわりの有無を、赤ちゃんの健康状態を確認する目安として使わないことが重要です。

そもそも、つわりはなぜ起こる?

妊娠初期のホルモン変化が関係すると考えられている

つわりの原因は一つに決まっていませんが、妊娠初期に増えるホルモンの変化が関係すると考えられています。厚生労働省の資料でも、つわりの症状が現れる時期とホルモンの変化が一致することなどから、ホルモンとの関係が推察されています。

ただし、つわりの重さはホルモンだけで決まるわけではありません。体質や胃腸の状態、疲労、においなどの環境要因も関係するため、症状から胎児の染色体を推測することはできません。

※参照元:厚生労働省「働く女性のつわりについて」
(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/colum/colum09.html)

吐き気・嘔吐・食欲不振・においへの敏感さなど症状はさまざま

つわりというと吐き気や嘔吐を思い浮かべる方が多いですが、食欲不振、においへの敏感さ、唾液が増える、特定の食品しか食べられないなど、症状はさまざまです。

症状が一つだけの人もいれば、複数の症状が重なる人もいます。食べられるものや飲めるものが限られていても、少量ずつ摂取できているか、脱水や体重減少がないかを確認することが大切です。

症状の強さは体質や妊娠経過によって異なる

つわりの感じ方には個人差があります。同じ量を食べても吐いてしまう人もいれば、吐き気はあるものの、少しずつ食事や水分を取れる人もいます。

症状の強さを他の妊婦さんと比べる必要はありません。「もっとつらい人がいるから我慢しよう」と考えず、自分の生活や水分・栄養の状態に変化があれば、医療機関に相談しましょう。

双胎妊娠などで症状が強くなる場合もある

妊娠中のホルモンの状態は、妊娠の経過によって異なります。厚生労働省の解説では、双胎妊娠や胞状奇胎など、hCGの値が高くなる妊娠では、つわりの症状が強くなる場合があると説明されています。

ただし、つわりが強いから双胎妊娠や胞状奇胎であると決めつけることはできません。気になる場合は、超音波検査などで妊娠の状態を確認します。

※参照元:厚生労働省「働く女性のつわりについて」
(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/colum/colum09.html)

「つわりが重い」とはどのような状態?

食事や水分がほとんど取れない

つわりがつらくても、少量の水分や食事を取れている場合があります。一方で、水を飲んでも吐いてしまう、何時間も水分を取れないという場合は、脱水につながるおそれがあります。

「食べられない」ことだけでなく、「飲めているか」「飲んだものを保てているか」を確認しましょう。水分が取れない状態が続く場合は、自己判断で我慢せず、産婦人科へ相談してください。

吐く回数が多く、日常生活が難しい

吐く回数が多く、起き上がれない、仕事に行けない、家事や育児ができないなど、日常生活に支障が出ている場合は、つわりが重症化している可能性があります。

つらさは、吐いた回数だけでは判断できません。睡眠が取れているか、尿が出ているか、体重が減っていないかなども含めて、医師に伝えましょう。

体重が減少している

妊娠初期に食事量が減り、体重が少し変化することはあります。しかし、妊娠前と比べて体重が明らかに減少している場合や、短期間に体重が落ちている場合は注意が必要です。

厚生労働省の資料では、体重減少や尿中ケトン体、脱水などが妊娠悪阻に関連する状態として挙げられています。体重の変化を記録し、健診時に医師へ伝えましょう。

※参照元:【PDF】厚生労働省資料「母性健康管理ガイドブック」
(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/document/data/0_5_6.pdf)

尿が少ない、色が濃い、口が渇くなど脱水症状がある

尿の回数が少ない、色が濃い、口の中が強く渇く、皮膚が乾燥しているなどの症状は、脱水のサインとして現れることがあります。立ち上がったときにふらつく場合も注意が必要です。

水分を一度にたくさん飲むと吐いてしまう場合は、少量を何度も試す方法もあります。ただし、飲んでも吐いてしまう状態が続く場合は、点滴などの治療が必要になることがあります。

めまい、立ちくらみ、強いだるさがある

つわりによる食事不足や水分不足が続くと、めまいや立ちくらみ、強いだるさが出ることがあります。症状が強い場合は、転倒にも注意が必要です。

無理に家事や仕事を続けず、横になって休みましょう。症状が繰り返す場合や、立っていることが難しい場合は、次の健診を待たずに医療機関へ連絡してください。

つわりが重いときに心配したいのは、まず妊婦自身の体調です

脱水が続くと点滴などの治療が必要になることがある

つわりが重い場合、妊婦さんの体内で水分や電解質が不足することがあります。水分を口から取れない状態が続く場合は、医療機関で点滴などの治療を行うことがあります。

点滴や入院が必要かどうかは、脱水の程度、体重の変化、尿検査、血液検査などをもとに医師が判断します。つわりの治療を受けることは、決して大げさなことではありません。

体重減少や脱水の程度、血液検査などを医療機関で確認することがある

医療機関では、体重の変化や水分・食事を取れているか、脱水の有無、必要に応じて血液検査などをもとに状態を評価します。尿中ケトン体だけで脱水や妊娠悪阻の重症度を判断することはありません。

自宅で尿中ケトン体を確認できるかどうかは、医療機関によって対応が異なります。自分で判断するのではなく、食事量や体重の変化を伝えて検査の必要性を相談しましょう。

つわりを我慢し続ける必要はない

「妊娠中は薬を使えない」「つわりはみんな経験するもの」と考え、つらさを我慢してしまう人がいます。しかし、症状が重い場合は、妊婦さんと赤ちゃんの状態を守るために治療が必要になることがあります。

使える薬や治療方法があるかどうかは、妊娠週数や症状によって異なります。自己判断で市販薬やサプリメントを使用せず、産婦人科に相談してください。

仕事や家事が難しい場合は周囲の支援を利用する

つわりが重いと、仕事だけでなく、料理、買い物、上の子のお世話なども難しくなることがあります。体調が悪いことを自分の努力不足と考えず、家族や職場に状況を伝えましょう。

厚生労働省は、症状に応じた勤務時間の短縮や休業などの措置を案内しています。医師の指導内容を職場に伝えるため、母健連絡カードを利用できる場合もあります。

※参照元:厚生労働省「妊娠中又は出産後の症状に対応する措置」
(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/glossary/base08.html)

妊娠悪阻では診断書や母健連絡カードが必要になる場合もある

つわりの症状が著しく、勤務や通勤が難しい場合は、医師に相談することで勤務時間の短縮や休業などが必要と判断されることがあります。

職場に伝えにくい場合も、母健連絡カードを使って医師の指導内容を伝えられます。体調を崩すまで我慢せず、妊婦健診の際に仕事や生活への影響も相談しましょう。

つわりの重さとダウン症の関係をどう考えればよい?

つわりだけではダウン症の可能性を調べられない

ダウン症は、21番染色体の数に関係する染色体の状態です。つわりは母体に起こる妊娠症状であり、つわりの重さから胎児の染色体を調べることはできません。

そのため、つわりが重いことを理由に、ダウン症の可能性が高いと判断することはできません。心配な場合は、つわりの治療と、出生前検査についての相談を分けて考えましょう。

つわりは胎児の染色体を調べる検査ではない

つわりがある、ない、重い、軽いという情報は、胎児の染色体を直接調べた結果ではありません。症状が似ていても、妊娠の経過や胎児の状態が同じとは限りません。

胎児の状態を確認するには、妊婦健診や超音波検査を受けます。染色体異常の可能性を検査したい場合は、NIPTなどの出生前検査について医療機関で説明を受けます。

つわりの症状が強くても、健康な赤ちゃんが生まれることはある

つわりが重く、点滴や入院が必要になったとしても、それだけで赤ちゃんに染色体異常があるという意味ではありません。つわりの治療を受けながら、妊娠経過を確認していく人もいます。

つらい症状が続くと、赤ちゃんに負担をかけているように感じることがあります。しかし、つわりは妊婦さんの意思や努力で起こるものではありません。自分を責めず、必要な治療を受けることを優先しましょう。

つわりが軽くても、胎児の状態を保証するものではない

つわりが軽い場合も、それだけで胎児の状態を保証することはできません。妊娠経過を確認するためには、予定された妊婦健診を受けることが大切です。

「つわりがないからダウン症かもしれない」「つわりがあるから大丈夫」といった判断は避け、気になる症状や不安は医療機関に伝えましょう。

胎児の状態を確認するには妊婦健診や出生前検査を検討する

胎児の発育や形態は、妊婦健診の超音波検査などで確認します。染色体異常の可能性を知りたい場合は、妊娠週数や検査の目的に応じて、出生前検査が選択肢になることがあります。

出生前検査は、つわりの症状を根拠に一律に受けるものではありません。検査でわかること、わからないこと、結果を受け取った後の支援まで含めて検討します。

つわりが急に軽くなったときは、ダウン症や流産のサイン?

つわりは妊娠週数によって自然に変化する

つわりは妊娠初期に多くみられる症状ですが、症状の出方や終わる時期には個人差があります。日によって強さが変わったり、急に食べられるようになったりすることもあります。

つわりが軽くなったという変化だけで、胎児の状態を判断することはできません。不安な場合は、次回の健診で症状の変化を伝え、必要に応じて確認してもらいましょう。

症状が軽くなっただけで流産とは判断できない

つわりが急に軽くなると、流産との関係を心配することがあります。しかし、つわりの強さは日によって変化するため、症状だけで流産を判断することはできません。

妊娠経過は、出血や腹痛など他の症状、超音波検査などを含めて確認します。心配な気持ちが強い場合は、症状がなくても産婦人科へ相談して構いません。

出血や腹痛、発熱などを伴う場合は医療機関へ連絡する

つわりが軽くなったことに加えて、出血、強い腹痛、発熱、破水のような症状がある場合は、つわりの変化だけの問題ではない可能性があります。

症状の程度や妊娠週数によって対応が異なるため、自己判断で様子を見続けないようにしましょう。夜間や休日の連絡方法も、あらかじめ医療機関に確認しておくと安心です。

不安が強い場合は、症状の有無にかかわらず相談してよい

妊娠中の不安は、医学的な異常があるかどうかだけで決まるものではありません。つわりの変化が気になって眠れない場合は、その不安自体を医療者に伝えてください。

妊婦健診では、体の症状だけでなく、妊娠中の心配事を相談することもできます。インターネットで検索を続けるより、現在の妊娠週数や経過を把握している医療機関に確認しましょう。

つわりが重いとき、医療機関に相談する目安

水分を飲んでも吐いてしまう

水分を少量ずつ飲んでも吐いてしまい、長時間ほとんど水分を保てない場合は、脱水のおそれがあります。水やお茶だけでなく、経口補水液なども含めて、飲めるものがあるかを確認します。

ただし、飲み物の種類を工夫しても吐いてしまう場合は、家庭での対処に限界があります。水分が取れない状態が続くときは、産婦人科へ連絡してください。

半日から1日ほとんど尿が出ない

尿の回数が極端に少ない、尿の色が濃い状態が続く場合は、体内の水分が不足している可能性があります。尿が出ているかどうかは、つわりの状態を伝えるときの重要な情報です。

「吐き気はあるが尿は出ている」「ほとんど尿が出ない」では、受診の緊急度が異なる場合があります。具体的な回数や最後に尿が出た時間を伝えましょう。

体重が妊娠前より明らかに減っている

つわりで食事量が減った場合、体重が減少することがあります。妊娠前の体重や、いつからどの程度減ったのかを記録しておくと、医師が状態を判断しやすくなります。

体重減少が続いている場合は、食べられるものを探して我慢するだけでなく、治療の必要性を相談しましょう。妊娠悪阻に該当するかどうかは、医師が症状や検査結果をもとに判断します。

立ち上がるとふらつく、意識が遠のく

立ち上がったときのふらつきや、目の前が暗くなる感じ、意識が遠のくような感覚がある場合は、脱水や栄養不足などが影響している可能性があります。

転倒を防ぐため、急に立ち上がらず、周囲に助けを求めましょう。症状が強い場合や繰り返す場合は、早めに医療機関へ連絡してください。

吐いたものに血が混じる

嘔吐を繰り返すと、のどや食道の粘膜が傷つき、吐いたものに血が混じることがあります。しかし、血液の量や色、他の症状によっては診察が必要です。

血が混じった場合は、「少量だから大丈夫」と自己判断せず、いつ、どの程度の血が混じったのかを医療機関に伝えてください。

強い腹痛や発熱など、つわり以外の症状がある

吐き気や嘔吐に加えて、強い腹痛、発熱、下痢、排尿時の痛み、出血などがある場合は、つわり以外の病気が隠れている可能性もあります。

妊娠中は、つわりだと思っていた症状が別の原因によることもあります。症状をまとめて医療機関に伝え、必要な診察や検査を受けましょう。

ダウン症などの可能性を確認したいときの検査

妊婦健診のエコーで確認できること・できないこと

妊婦健診の超音波検査では、胎児の大きさ、発育、体の形態、心拍などを確認します。胎児の状態を確認する重要な検査ですが、エコーだけですべての染色体異常を診断できるわけではありません。

つわりの重さとエコーの結果は別の情報です。つわりが重いことだけを理由に検査結果を心配するのではなく、医師から指摘された所見がある場合は、何を意味するのかを具体的に説明してもらいましょう。

NIPTは21・18・13トリソミーなどを対象とする検査

NIPTは、妊婦さんの血液中にある胎児由来のDNA断片を調べ、特定の染色体の数の変化がある可能性を確認する検査です。

日本の出生前検査認証制度におけるNIPTの対象は、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーです。NIPTは、つわりの原因や、すべての先天性疾患を調べる検査ではありません。

※参照元:【PDF】厚生労働省資料「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」
(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000901425.pdf)

NIPTは確定診断ではなく、陽性の場合は確定検査を検討する

NIPTは、染色体異常の可能性を調べる非確定的検査です。陽性という結果が出ても、その時点で胎児の状態が確定したわけではありません。

陽性の場合は、羊水検査などの確定的検査を検討します。また、陰性であっても、検査の対象外となる病気や、すべての先天性疾患を否定できるわけではありません。

羊水検査や絨毛検査は確定的検査だが、身体的リスクがある

羊水検査や絨毛検査は、胎児の染色体を直接調べ、染色体異常の診断を確定するために用いられる検査です。一方で、母体や胎児への侵襲を伴います。

日本産科婦人科学会は、羊水検査や絨毛検査には流産などのリスクがあると説明しています。検査を受ける場合は、検査の精度だけでなく、時期や身体的負担も含めて説明を受けましょう。

※参照元:Mindsガイドラインライブラリ「(旧版)産婦人科診療ガイドライン-産科編2023」
(https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00801/)

検査前後の遺伝カウンセリングが重要

遺伝カウンセリングでは、検査の目的、対象となる疾患、検査の限界、結果が出た後の対応などについて説明を受けます。検査を受ける前に、夫婦で考える時間を持つことも大切です。

こども家庭庁は、出生前検査の種類や受検の流れ、検査前後の支援、認証施設などの情報を案内しています。検査を検討する場合は、相談体制が整った医療機関を選びましょう。

※参照元:こども家庭庁「妊娠中の検査に関する情報サイト」
(https://prenatal.cfa.go.jp/)

つわりをきっかけに出生前検査を考えるときの注意点

「つわりが重いから」という理由だけで検査を急がない

つわりが重いと、何か原因を知りたい気持ちが強くなります。しかし、つわりの重さからダウン症の可能性を調べることはできません。

出生前検査を考える場合は、つわりの症状とは切り分けて、何を知りたいのか、結果を知った場合にどう考えたいのかを整理しましょう。

検査で何がわかり、何がわからないかを確認する

出生前検査には、それぞれ対象となる疾患や検査の精度、結果の意味があります。NIPTで調べられる染色体異常と、超音波検査で確認できる胎児の形態は同じではありません。

検査を申し込む前に、「この検査でわかること」「わからないこと」「結果が出た後に必要な検査」を確認しましょう。検査名だけで判断しないことが大切です。

陽性・陰性だった場合の次の対応を考えておく

検査を受ける前に、陽性、陰性、判定保留など、それぞれの結果が出た場合の流れを説明してもらいましょう。特に陽性の場合は、確定検査が必要になることがあります。

結果を受け取った後に誰へ相談できるのか、追加検査をどこで受けられるのかも確認しておくと、結果を待つ間の不安を少し整理しやすくなります。

検査結果を受け止めるための相談先を確保する

出生前検査は、結果を知ることだけが目的ではありません。結果をどのように受け止め、今後について考えるかという過程も含めて検討する必要があります。

検査を受ける前から、産婦人科医、遺伝カウンセラー、小児科医などに相談できる体制があるかを確認しましょう。家族だけで抱え込まないことも大切です。

認証施設や遺伝カウンセリングの有無を確認する

出生前検査を受ける医療機関を選ぶときは、検査費用や予約のしやすさだけでなく、検査前後の説明体制を確認しましょう。

認証施設かどうか、検査結果について専門家に相談できるか、陽性時に確定検査へつなぐ体制があるかを確認してから検討することをおすすめします。

つわりで不安になったとき、医師に伝えたいこと

1日に何回吐いているか

嘔吐の回数は、つわりの状態を判断するための重要な情報です。正確に数えられなくても、朝から何回程度吐いたのか、何日続いているのかを伝えましょう。

吐いた回数だけで重症度が決まるわけではありませんが、食事や水分を保てているかと合わせて伝えることで、医師が状態を評価しやすくなります。

水分や食事をどの程度取れているか

「食べられない」と感じていても、ゼリーや果物、スープなどは取れる場合があります。反対に、水分もすぐ吐いてしまう場合は、より早い相談が必要になることがあります。

何をどの程度取れているか、飲んだ後に吐いているかをメモしておきましょう。食べられるものが偏っていることを、恥ずかしく感じる必要はありません。

妊娠前から体重がどのくらい変化したか

妊娠前の体重と現在の体重、体重が減り始めた時期を伝えましょう。短期間で体重が減っている場合は、つわりの治療や検査を検討する材料になります。

体重を毎日測ることが負担になる場合は、無理のない範囲で構いません。健診時に測定した体重の推移を確認し、食事や水分の状況と一緒に伝えましょう。

尿の回数や色、めまいの有無

尿が出ているか、色が濃くなっていないか、立ち上がったときにふらつかないかも、脱水の状態を把握する手がかりになります。

「尿が少ない」「口が渇く」「ふらつく」などの症状があれば、吐き気や嘔吐の回数と一緒に医師へ伝えてください。

胎児の染色体異常について不安があること

つわりの相談で受診した場合でも、胎児の染色体異常について不安があることを伝えて構いません。医師に話すことで、妊婦健診で確認できることや、追加相談の必要性を整理できます。

「つわりが重いので、ダウン症との関係が心配です」と、そのまま伝えても問題ありません。不安を隠さず話すことは、適切な情報を得るための第一歩です。

出生前検査について相談したいこと

出生前検査について考えたい場合は、検査を受けられるかだけでなく、どの検査が自分の不安に合っているのかを相談しましょう。

検査の対象、結果の意味、確定検査の必要性、検査後の相談体制などを確認し、納得できるまで説明を受けてから判断することが大切です。

まとめ|つわりの重さだけでダウン症を判断することはできません

つわりが重いと、「赤ちゃんに異常があるのでは」と心配になることがあります。しかし、つわりの重さや有無だけで、ダウン症などの染色体異常を判断することはできません。

まず確認したいのは、水分や食事が取れているか、体重が減っていないか、脱水症状がないかという妊婦さん自身の体調です。症状が重い場合は、我慢せず産婦人科へ相談しましょう。

胎児の染色体異常が心配な場合は、つわりの症状と出生前検査を切り分けて考えます。妊婦健診や超音波検査で確認できることを聞き、必要であれば遺伝カウンセリングを受けたうえで、検査を受けるかどうかを検討してください。

※参照元:こども家庭庁「妊娠中の検査に関する情報サイト」
(https://prenatal.cfa.go.jp/pregnancy-and-childbirth/medical-checkup.html)

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監修
FMF胎児クリニック東京べイ幕張 院長 林 伸彦先生
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院長 林 伸彦先生
           

生まれる前の赤ちゃんを診る「胎児医療」は、日本ではまだ専門家が少ない分野です。
林先生は海外で胎児医療を学び、FMF胎児クリニック東京ベイ幕張を開院。超音波検査や遺伝カウンセリングを通じて、日々胎児の健康を支えています。

           
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