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バニシングツインとは、「妊娠初期(6~8週目)に双子のうちの1人の成長が止まり、姿が見えなくなる現象」のこと。実際に消えたわけではなく、お母さんの体のなかに自然に吸収されることで、姿が消えたように見えてしまうのです。
この現象がどうして起こるのかは、今の医学でもはっきりと分かっていません。
妊娠初期にお腹のなかで赤ちゃんが亡くなることは、双子に限らず、決して珍しい現象ではありません。その多くは赤ちゃんの染色体異常など赤ちゃん側に何らかの原因があり、お母さんの行動や体調のせいではないことがほとんどです。
このような診断を受けるのは、なかなか気持ちの整理がつかないと思いますが、どうかご自身を責めないでください。
バニシングツインを予防する方法については、残念ながらまだありません。
「2人とも元気に育ってほしい」と願う気持ちはとても自然なものですが、現在の医学では有効な対策が見つかっておらず、受け入れるしかないのが現状です。
バニシングツインは、双子妊娠のおよそ10~15%で起こるとされており、これは双子を妊娠した人の約10人に1人が経験していることになる確率です。初診の時点ですでに片方が確認できない場合も想定されるため、実際には30%以上の高確率で起こっているという報告もあります。
双子のタイプによっても確率が異なり、起こりやすいと言われているのは一卵性双生児です。
これは、赤ちゃんを包む膜(羊膜・絨毛膜)の数の違いが関係しています。羊膜(ようまく)・絨毛膜(じゅうもうまく)がそれぞれに1つずつ用意される二卵性と違い、一卵性は2人で1つの羊膜または絨毛膜を共有することがあります。
そうなると栄養を分け合うバランスが崩れて、片方が十分な栄養を受け取れなくなることがあり、栄養不足などによってバニシングツインの発症率が上がってしまうのです。
妊娠初期にバニシングツインが起こった場合、残った赤ちゃんへの影響は基本的にありません。
妊娠中期以降では、一卵性で羊膜か絨毛膜のどちらを共有していた場合、残された赤ちゃんへの影響が心配されるため、医師による慎重な経過観察が必要になります。低出生体重児として生まれる可能性や、まれに健康上のリスクが生じることがあります。
妊娠初期にバニシングツインが起こった場合、母体への影響もほとんどないと言われています。一方で、妊娠中期以降にこの現象が起こった場合、吸収されない可能性が高くなります。
この場合はバニシングツインとは呼ばず、子宮内に残った赤ちゃんや胎盤などを取り出す手術などの処置が必要です。
非常にまれではありますが(50万人に1人程度)、吸収されずに残る特殊なケースもあります。このような場合も医師による適切な診断と対応が行われますので、定期的な検診を受けることが大切です。
バニシングツインは、双子を妊娠した約10人に1人のお母さんが経験すると言われており、予防法も今のところありません。
突然のことで戸惑いや悲しみを感じる方も多いと思います。無理に気持ちを切り替える必要はありませんが、どうかご自身を責めることなく、心と体を大切に過ごしてください。不安なことがあれば、医師や助産師に相談することも大切です。
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生まれる前の赤ちゃんを診る「胎児医療」は、日本ではまだ専門家が少ない分野です。
林先生は海外で胎児医療を学び、FMF胎児クリニック東京ベイ幕張を開院。超音波検査や遺伝カウンセリングを通じて、日々胎児の健康を支えています。
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